Appleの世界開発者会議(WWDC 2018)開催中に公表されたApp Storeの改訂ガイドラインに、アプリ内での仮想通貨のマイニングを禁止する項目が追加されていたことが判明しました。
AppleがiOS端末およびMacOS端末で仮想通貨のマイニングが全面禁止に
改定されたガイドラインでは、Apple製品全体のハードウェアの維持を目的として、バッテリーやCPUに負荷を掛けないためにアプリ開発者へ仮想通貨のマイニング広告を禁止しました。
つまり、今後、Apple製品をマイニングに使用すること自体が禁止となりました。
改訂されたガイドラインには、「Apps may not mine for cryptocurrencies unless the processing is performed off device (e.g. cloud-based mining). アプリで暗号通貨の採掘を行なうことはできない。ただし、端末の外で行なわれるもの(クラウドベースのマイニングなど)は除く。」という項目が追加されています。
Appleがマイニング禁止に踏み切るまでの経緯
2018年3月に勝手に仮想通貨のマイニングを行なうMac App Storeのカレンダーアプリが問題になりました。アプリの有料機能を無料で使える代わりに、パソコンの処理能力を仮想通貨のマイニングに用だてるというものでしたが、マイニングをオフにしても仮想通貨の採掘が止まらないというバグが指摘されていました。
2018年4月には、「Cryptojacking」と呼ばれる、アプリやブラウザ拡張機能を通じていつの間にか仮想通貨の採掘がされているという出来事が多くなったことを受け、GoogleがChromeのウェブストアで仮想通貨のマイニングを行なう拡張機能を全面的に禁止しました。
そして今回、App Storeのガイドライン改訂により、iPhoneとiPad、およびMacでの仮想通貨のマイニング行為が禁止となりました。
今回のApple製品でのマイニング禁止は、ユーザー保護のためだと考えられます。
まとめ
Appleの世界開発者会議(WWDC 2018)開催中に公表されたApp Storeの改訂ガイドラインにより、iOS端末およびMacOS端末での仮想通貨のマイニングを禁止する項目が追加されました。