2018年8月21日、菅義偉官房長官は札幌市内で開かれた講演会にて「現在の携帯電話料金は4割程度下げる余地がある」と、スマホ料金の引き下げに取り組む意欲を示しました。
携帯電話は公共の電波を使っているため過剰な利益を出すべきではない
菅官房長官は講演にて「携帯電話事業者は公共の電波を利用しているので、過度な利益を出すべきではない」と前置きした上で、「現在の携帯電話料金はあまりにも不透明で、他国と比べても高すぎるのではないか?4割程度引き下げる余地はある」と話しました。
話の中で、菅官房長官は「4割」の根拠は示さなかったのですが、寡占状態の続く大手3キャリアの2018年3月期の連結純利益が合計2兆円を超え、売上高に対する営業利益率が他産業より高い水準(14%~20%)にあることが念頭にあったようです。
また、現在問題にされている「4年縛り」の販売手法についても言及し、公正取引委員会と連携しながら、ユーザーが納得行くような料金やサービスが実現されるように取り組んでいきたいと話されました。
さらに、講演後には「SIMロック」も問題点に挙げ、情報通信審議会で検討を進めると記者団に強調した模様です。
大手3キャリアは増収増益
なお、菅官房長官から「過剰な利益を出している」と指摘された大手3キャリアですが、2018年4~6月期決算を発表し、いずれも増収増益となっており、ソフトバンクとKDDIは純利益ベースで過去最高益を更新しています。
また、ドコモは、主力の通信事業のほか、光回線とスマホのセット販売がとりわけ順調に売れているようです。
まとめ
2018年8月21日、菅義偉官房長官は札幌市内で開かれた講演会にて「現在の携帯電話料金は4割程度下げる余地がある」と、スマホ料金の引き下げに取り組む意欲を示しました。
格安スマホへの推進もさらに加速される可能性もあるかも知れません。