総務省は、2018年10月18日に有識者会議「モバイル市場の競争環境に関する研究会」の第2回を開きました。10月10日に開催された初会合では方針が示されるにとどまりましたが、今回は、より詳細な話がでてきました。
参考:総務省、「モバイル市場の競争環境に関する研究会」の初会合を開催
MVNO(格安スマホ事業者)からのヒアリングが実施された第2回有識者会議
前回の方針決定をもとにして、今回はMVNO(格安スマホ事業者)からのヒアリングがなされました。
ヒアリングでは、MVNO(格安スマホ事業者)から、キャリアの回線の「接続料」の算定根拠が不透明で「恣意的に高く設定している」のではないかという批判が上げられたようです。
MVNO(格安スマホ事業者)では、キャリアからの回線の「接続料」が原価の大半を占めていますので、接続料が下がらないと価格を下げることができないのが実際のところです。
現在は、「接続料」の算定は、これまでキャリアが回線へ投資してきたコストをもとにして接続料が算定されていますが、そうではなくて、将来かかる回線コストを予測して、それをもとに「接続料」を算定すれば、もっと安くなるとの見解です。
昨今、キャリアは最新の基地局への置き替えなどでコスト削減を進めており、データ通信の単価は年々下がっています。ですから、将来コストを基準に算出すれば、接続料はもっと小さくなるという主張になります。
ユーザーにとっては、接続料が下がることでより安い格安スマホのプランがより安くなれば、恩恵はありますが、あくまでMVNO(格安スマホ事業者)からの主張でもありますので、キャリア側からの主張もあるでしょうから、そんなに簡単な問題であるとは言えません。
その他、2年縛りがブランドを変えにくい原因という主張もありました。
総務省の有識者会議では、今後、キャリアからもヒアリングを行う予定であり、今回のMVNO(格安スマホ事業者)からの主張に対して、キャリアがどのような反論をするのかが注目されています。
まとめ
総務省は、2018年10月18日に有識者会議「モバイル市場の競争環境に関する研究会」の第2回を開きました。第2回の会合では、MVNO(格安スマホ事業者)からのヒアリングが実施され、キャリアの回線の「接続料」の算定根拠が不透明で高く設定されているとの意見が上がりました。