AppleがSMS等の次世代サービスRCS(Rich Communication Service)を、iOSの機能に搭載することを検討しているとの噂が報じられているようです。
こちらの噂のきっかけとなったのは、米ネット掲示板に投稿されたとあるイベントでの1枚のスライドとのことです。2018年10月開催の同イベントに参加したAppleが「iOSにRCSを含めることについて、通信事業者などとコミュニケーションをとっている」とされています。
ですが、同スライドではiOSのRCS統合におけるメリットを抽象的に列挙するに留まっており、Appleが実務的にどこまで関与しているかははっきりとしていません。
RCSとは、シンプルに言うとSMSやMMSよりもデータ量の多いメッセージを、キャリアを超えてやり取りできるサービスのことです。
より一層の文字数、画像、動画などを送信でき、例えば、既読確認や複数人でのメッセージのやり取りを行えるグループ機能にも対応しているようです。
こういったサービス内容は、LINEやFacebook等ですでに可能にしている機能ばかりですが、RCSサービスが自身の電話番号に紐付けられており、独自のアカウントを取得する必要がありません。
本サービスは、2018年の初めに全世界で43のキャリアとデバイスへの採用が発表されています。日本ですと2018年5月に、NTTドコモとKDDI(au)、ソフトバンクが取り扱っているAndroidスマートフォンに「+メッセージ」として導入されています。
RCSサービスのメリットとは?
それでは、iOSにRCSサービスの機能が加えられるとどういったメリットがあるのでしょうか。同スライドでは次のように説明しています。
・AppleからApple以外のデバイスを利用しているユーザーへのメッセージやり取りを向上させる
・Appleの製品が集中している市場において、通信事業者のRCSサービスへの需要を満たせる
・ポスト2G、ポストSMSの将来について備えることが可能
事実、様々な通信事業者からAppleにRCSサービスを採用してほしいといった要望が高まっているとも記載されています。
容量の多いデータ送信や、グループメッセージ等のRCSサービス機能は、iOSのiMessageですでにサポートされています。
その為、米Apple関連情報サイトでは懐疑的な見方をされているものの、Appleはここ数年の間で大きく変化したとして、「何でもありだろう」と一先ずの可能性は認めているようです。
iMessageと同等度のメッセージ機能が、iPhoneから他社のキャリアのAndroidデバイスに対しても使用可能ともなれば、大変便利になるはずです。
現状の「+メッセージ」は、別途アプリをインストールを行った上で各キャリアごとに異なった設定を必要とされるということが一般化を妨げている感がありますが、「購入したiPhoneに最初からインストールされている」形でユーザーへ提供されれば、サービス利用が促進されるかもしれません。
まとめ
AppleがSMS等の次世代サービスRCS(Rich Communication Service)を、iOSの機能に搭載することを検討しているとの噂が報じられているようです。「購入したiPhoneに最初からインストールされている」形でユーザーへ提供されれば、サービス利用が促進されるかもしれません。